ショーケンといえば、若き日から数々の華やかな浮名や破天荒なエピソードで芸能スキャンダルの渦中にありました。3度の離婚歴を含め、その情熱的すぎる生き様は常にメディアの格好の標的でした。しかし、人生の最終章で寄り添った4人目の妻、モデルでライフスタイルプロデューサーの冨田リカ氏との関係は、それまでの愛憎劇とは一線を画すものでした。
2011年2月に婚姻届を提出した際、萩原氏は記者会見で「彼女と出会って、自分の人生はジェットコースターからメリーゴーラウンドになった」と穏やかな笑顔で語っていました。激動の波に揉まれ、時には警察沙汰や業界からの追放危機すら経験した彼が、初めて見せた安らぎの表情でした。
冨田氏は、夫が抱えるGISTという重病を受け止め、主治医との綿密な連携、食事管理から精神的なサポートまで、およそ8年間にわたり献身的に支え続けました。当時の特番インタビューや関係者の手記によると、入院中の萩原氏は妻に対して深い感謝を口にし続けていたと伝えられています。
息を引き取るその瞬間、萩原氏は冨田氏に両手を握られ、静かに旅立ちました。通夜・告別式は本人の強い意向により近親者のみの密葬で執り行われ、遺骨は都内ではなく静謐な寺院に納められました。激しく燃え盛った魂が、最愛の伴侶の手の中で静かに昇華していった瞬間でした。