京都本店の北隣に位置する「薫習館(くんじゅうかん)」は、2018年にオープンした日本初の体験型香りの情報発信拠点です。建築設計にも松栄堂の美意識が色濃く反映されており、現代的なファサードと伝統的な左官技術が美しく調和しています。
薫習館の主要な見どころは以下の3点に集約されます。
1. かおりボックス(天井吊り下げ型BOX):頭をすっぽりと入れる円筒形のBOXが並び、それぞれ異なる香りの空間を全身で体感できる象徴的展示。松栄堂を代表する銘香から香木の原香まで、視覚を遮断して純粋に嗅覚へ集中する仕掛けが施されています。
2. 香りの柱・香りの標本展示:沈香や白檀といった原木の質感に触れられるコーナーや、香原料の歴史・採取背景を学べるグラフィック展示。生薬としての効能やシルクロードを経て日本へ伝来した歴史が立体的に理解できます。
3. ギャラリー「松由(しょうゆう)」:工芸作家の作品展や和文化にまつわる企画展示が定期的に開催されており、香りと視覚芸術が融合した文化サロンとして機能しています。
気になる利用システムですが、薫習館の入場料は完全無料です。烏丸御池駅周辺の観光ルートとしても組み込みやすく、事前予約なしで気軽に立ち寄ることができます。混雑状況としては、平日の午前中は比較的空いており、展示を落ち着いて鑑賞できます。一方で、土日祝日の14時〜16時前後や春・秋の観光ハイシーズンは「かおりボックス」の体験待ち列が発生することがあるため、午前中の早い時間帯(10時〜11時)の訪問が最も快適です。