では、ミャンマーの人々は家族、友人、職場の同僚とどのような言葉で挨拶を交わしているのでしょうか。最も代表的なのが「食」と「行き先」を尋ねる親愛の問いかけです。
ミャンマーの生活圏で最も耳にするリアルな挨拶が「サーピーピラー?(စားပြီးပြီလား / Htamin sa pee pee la?)」です。直訳すると「もうご飯は食べた?」という意味ですが、実質的な「こんにちは」「元気?」の役割を果たしています。
これは単に食事の有無を確認しているのではなく、「あなたの健康や生活を気遣っていますよ」という思いやりを表現する東南アジア特有のコミュニケーション文化です。アジア諸国に共通する農村型コミュニティの相互扶助精神が、現代都市の日常会話にも色濃く残っている好例といえます。
「サーピーピラー?」と声をかけられた場合の返答は極めてシンプルです。
- 食べた場合:「サーピーピー(စားပြီးပြီ / 食べました)」
- まだの場合:「マサーバァデー(မစားရသေးဘူး / まだ食べていません)」
もう一つの定番挨拶が「ベータッマーレー?(ဘယ်သွားမလို့လဲ / Where are you going?)」(どこ行くの?)です。道端ですれ違った際や、オフィスの廊下で顔を合わせた際に軽く声をかけ合うフレーズであり、プライベートを詮索する意図はありません。「ちょっとそこまで(アピンプラウッ)」などと軽く返せば十分です。