類似のオノマトペとの使い分けに迷う人も多いはずだ。「恐る恐る」「おどおど」「こわごわ」……似た状況で使われるこれらの言葉だが、その矢印が向かう先は全く異なる。
まず「恐る恐る」は、物理的・精神的な危険を警戒し、ダメージを受けないよう慎重にふるまう様子を指す。たとえば「薄氷の上を恐る恐る歩く」といった使い方だ。対象への直接的な恐怖が行動の主軸にある。
一方、「おどおど」は、自信のなさや動揺が態度や視線に漏れ出している状態だ。周囲の目を過剰に気にし、挙動不審になっている様を描く。そこには相手への配慮というより、自身のパニック状態が前面に出ている。
これらに対して「おずおず」は、「遠慮」と「気兼ね」が主体となる。相手を不快にさせたくない、でしゃばりと思われたくないという自制心が働くことで、動作が控えめになるのだ。似て非なるこれらの表現を誤ると、文脈のニュアンスが不自然に歪んでしまうため意識しておきたい。