彼女の女優としてのキャリアを語る上で、映画『惡の華』でのヒロイン・仲村佐和役は避けて通れない金字塔だ。思春期の衝動と異質さを描いた極めてハードな世界観の中で、彼女は見る者を絶句させるほどの鋭い眼光と狂気をスクリーンに焼き付けた。当時、十代半ばにして魅せたあの唯一無二の佇まいは、映画関係者や映画ファンの心に強烈な爪痕を残したのだった。
単なる「モデルの女優進出」という甘さを微塵も感じさせない、覚悟に満ちたスクリーンの居ずまい。圧倒的な美しさと同時に見せる歪んだ人間性の表現は、彼女が持つ演劇的資質の深さを証明する決定的な瞬間となった。