一般的な乗用車は初度登録から年数が経つごとにリセールバリューが下落します。しかし、ランクル300で中古プレミア価格が持続している背景には、単なる一時的なブームではない構造的な3つの要因が存在します。
第1に、ランドクルーザー300の納期と生産状況です。デビュー直後に公式アナウンスされた「納期4年程度」という異例の事態以降、多くの販社で新規受注停止が長期化しました。トヨタは生産ラインの最適化を進めているものの、グローバル需要の爆発的な増大に対して国内割り当て台数は限られており、「今すぐ手に入れたい」という富裕層や法人需要が中古市場に集中し続けています。
第2に、為替動向と海外マーケットでの強烈な引き合いです。ランドクルーザーは中東や豪州、アフリカ、ロシアなど、過酷な環境下での耐久性が絶対視される地域で代替不可能なステータスを誇ります。歴史的な円安傾向も手伝い、海外バイヤーによる日本国内流通個体の買い付け意欲は依然として衰えていません。
第3に、装備の豪華さとランドクルーザー250との棲み分けが明確になった点です。プラドの後継として登場したランクル250が実用オフローダーとしての立ち位置を固めたことで、V6ツインターボエンジンを搭載するランクル300は「フラッグシップ・ラグジュアリーSUV」としての希少価値をより強固なものにしました。