ネット検索で「虎と龍 まずい 噂の真相」や「虎と龍 閉店 理由」といった不穏なキーワードが散見される背景には、外食チェーンが直面する典型的な成長痛が存在します。業界関係者の証言や当時の状況を検証すると、主に2つの決定的な要因が浮かび上がってきます。
第一の要因は、全盛期における急速なフランチャイズ(FC)展開に伴うクオリティのばらつきです。ラーメン虎と龍の最大の特徴は、工場直送の希釈スープに頼らず、各店舗で豚骨を炊き出す職人仕込みの製法にありました。しかし、FC加盟店が急増した結果、スープを炊き出すスタッフの技術習熟度に差が生じ、「ある店舗では絶品なのに、別の店舗ではシャバシャバで薄い」という品質のブレが発生。この下振れに遭遇したユーザーがネット上に否定的な口コミを投稿したことが、「まずい」という噂の震源地となりました。
第二の要因は、豚骨アロマ(独特の獣臭)に対する受容性の壁です。同チェーンの看板である久留米系スープは、豚骨を継ぎ足しながら煮込む「呼び戻し製法」に近い手法を採用しており、強烈な豚骨フレーバーと骨粉感が漂います。万人受けするライトな豚骨醤油や魚介豚骨に慣れた層からすると、その本格的なワイルドさが「生臭い」「重すぎる」とネガティブに捉えられた側面は否定できません。
大量閉店に至った理由についても、味の問題単体ではなく、2015年以降の関西における豚骨ラーメン専門店の乱立(ずんどう屋などの台頭)、豚骨ガラや光熱費・人件費の高騰、そしてFC契約の見直しが複合的に絡み合った結果としての戦略的撤退というのが客観的な事実です。