脳が目の前の課題から離れ、内面的な思考へと彷徨う状態を、専門用語で「マインドワンダリング」と呼ぶ。神経科学の研究によれば、このとき脳内では「デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)」と呼ばれる神経回路が活発に駆動している。
DMNは、脳が休んでいるときではなく、過去の記憶を整理し、未来の行動をシミュレーションする際に働く。つまり、ぼんやりと空を見つめている瞬間にも、脳は膨大なデータをバックグラウンドで処理し、記憶の統合を行っているのだ。一方で、この状態が極端に長く続くと、作業ミスの増加や現実感の喪失といったパフォーマンス低下を招くリスクも隣り合わせだ。