Yahoo!知恵袋をはじめとするネット上のQ&Aコミュニティを覗くと、「歯茎が腫れたけれど3日で自然に治った」「ビタミン剤を飲んで寝たらひいた」といった体験談が数多く投稿されている。しかし、日本歯周病学会の認定医や現場の歯科医師たちが異口同音に指摘するのは、腫れの「消絶」と病気の「治癒」はまったく別物であるという事実だ。
免疫力が低下しているときに細菌が繁殖し、炎症を起こして歯茎が腫れる。その後、体の免疫応答によって一時的に炎症が収まれば、見た目の腫れや強い痛みが引くことは確かに起こり得る。これを人々は「自然に治った」と錯覚してしまうのだ。しかし、根本的な原因である歯垢(プラーク)や歯石、あるいは歯根の深部に潜む細菌群が除去されていない限り、病魔は暗闇の中で確実に進行を続けている。