魔法省の法律において、許されざる呪文を人間に対して一度でも使用した場合、その罰則は「アズカバン刑務所への終身刑」と定められています。通常の犯罪のように情状酌量や段階的な刑期が適用されることは原則としてありません。
アズカバン刑務所は北海の孤島に位置し、人間の幸福や希望を吸い尽くす怪物「吸魂鬼(ディメンター)」が看守を務めていました。そこに収監されることは、正気を保ったまま精神的な死を迎えることを意味します。この極刑設定こそが、魔法界における最大の抑止力として機能していました。
しかし、魔法界の歴史においては重大な「例外」が存在しました。1970年代の第1次魔法大戦時、当時の魔法法執行部長バーテミウス・クラウチ・シニアは、ヴォルデモート率いる死喰い人(デス・イーター)に対抗するため、闇祓い(オーラー)に対して許されざる呪文の使用を正式に許可しました。治安維持という大義名分の下で国家権力が禁忌を解禁したこの措置は、後の冤罪多発や司法の腐敗を招く要因となりました。