Q1:スーツズボンを手縫いするとき、生地と完全に同じ色の糸が見つかりません。どうすれば良いですか?
A1:生地と寸分違わぬ色が見つからない場合は、必ず「生地より一段階暗いトーンの糸」を選んでください。色彩の視覚心理上、明るい色は光を反射して前方に浮き出て見えますが、暗い色は影の中に沈み込んで人間の目には認識されにくくなります。例えばネイビーのズボンであれば、明るい青ではなく濃紺やチャコールグレー寄りの糸を選ぶのが鉄則です。
Q2:手縫いで裾上げをしたズボンは、洗濯機で普通に洗っても大丈夫ですか?
A2:ポリエステル製の手縫い糸を使用し、適切な力加減(布がつれない適度な遊び)で縫われていれば、家庭用洗濯機の標準コースで洗っても全く問題ありません。ただし、他の衣類のファスナーやかぎホックが裾の糸に引っかかる事故を防ぐため、必ずズボンを裏返しにして綺麗に畳み、ジャストサイズの「洗濯ネット」に入れて弱水流コースで洗うことを強く推奨します。
Q3:ミシン糸しか家にありません。どうしても今夜中に縫いたい場合、代用できますか?
A3:緊急時の応急処置として代用することは物理的に可能ですが、そのまま縫うと糸が頻繁によじれて結び目ができ、作業効率が極端に落ちます。もしミシン糸を使わざるを得ない場合は、糸の長さを30cm程度の短めに取り、糸の表面にロウソクのロウ(固形石鹸でも可)を薄くこすりつけてからアイロンの熱で馴染ませる「糸通しワックス加工」を施してください。滑りが良くなり、よじれと毛羽立ちを劇的に抑えることができます。
Q4:学生服の裾上げで、切らずに内側に残した折り返しが重みで落ちてきてしまいます。
A4:成長を見越して10cm以上の長い折り返しを残している場合、裾端のまつり縫いだけでは布の重みを支えきれず、歩行中に内側で布がたるんで垂れ下がることがあります。この場合は、裾端をまつるだけでなく、折り返しの「上端(折り込んだ布の一番上のエッジ)」も、表地の繊維を1本だけすくいながら大きな間隔(2〜3cmピッチ)の千鳥がけで軽く胴体に固定してください。二段階で支えることで、シルエットの崩れを完全に防ぐことができます。