ここで、田口計の歩んできた輝かしい経歴とプロフィールを整理します。
1933年1月12日生まれの田口計は、戦後演劇の黄金期を支えた劇団俳優座(第4期生)の出身です。同期には宇津井健、佐藤慶、中谷一郎、仲代達矢といった日本演劇史に名を残す名優たちが名を連ねており、厳しい劇団教育の中で卓越した演技力を磨き上げました。
テレビ時代劇が全盛期を迎えると、『水戸黄門』『大岡越前』『暴れん坊将軍』『必殺シリーズ』『銭形平次』『遠山の金さん』など、主要な看板番組に欠かせない常連悪役として君臨。知略に長けた悪家老や冷酷な廻船問屋など、悪事の黒幕役を演じさせれば右に出る者はいないと絶賛されました。
さらに、田口計の才能は映像作品にとどまらず、声優・ナレーターとしても絶大な評価を獲得しました。重厚で格調高い美声を生かし、海外ドラマや洋画吹き替えにおいてピーター・カッシングをはじめとする海外の名優たちの声を担当。知的なトーンから冷徹な語り口まで自在に操り、日本の声優史初期においても重要な足跡を残しました。