2026年春、パリの若手デザイナーが発表したコレクションの演出には、誰もが目を疑った。鮮やかなピンク色の鮭の身と、少し寂しげな目が印象的なモチーフが、最新のハイブランドアパレルと共にランウェイを彩ったのだ。「日常に潜むナンセンスさの肯定」をテーマに掲げたこのショーは、一気にSNSで拡散された。
海外のストリートスナップでも、バッグチャームやグラフィックTシャツとして着用する若者が急増中だ。皮の銀色と身のサーモンピンクという配色自体が、カラーパレットとしても非常に洗練されているという評価すら生まれている。無作為に切り落とされた食材が、洗練されたモードファッションへと転化する皮肉と愛らしさ。その境界線に咲いた奇妙な華こそが、今の若者の心をとらえて離さない。