永作博美の女優としての歩みを語る上で避けて通れないのが、1997年に放送されたTBS系ドラマ『青い鳥』です。希代の脚本家・野沢尚が手掛けた本作で、彼女は豊川悦司演じる駅員・柴田理森に報われない想いを寄せ続ける幼馴染・町村美森を演じました。
本作で永作は、愛する男が別の女性(夏川結衣)と逃亡する姿を目の当たりにしながらも、彼を憎みきれずに受け止めようとする複雑な情念を怪演。当時、アイドル出身女優に向けられていた先入観を完全に粉砕し、第15回ザテレビジョンドラマアカデミー賞助演女優賞を受賞しました。
その後も『冷たい月』(1998年)、『ひとりぼっちの君に』(1998年)、『週末婚』(1999年)と立て続けに話題作へ出演。いずれの作品でも、ただ可愛いだけのヒロインではなく、心の奥底に嫉妬や孤独という暗部を抱えた女性を演じ分け、「昔の名作ドラマ一覧」において今なお欠かせない存在としてアーカイブされています。