現場取材で見えてくるもうひとつの決定的な障壁が、「日本語教育」と「社内コミュニケーション」の不全です。
多くの受け入れ現場では、日常業務の指示出しを片言の日本語や翻訳アプリに頼り切っており、安全管理上の重大インシデントや業務ミスが頻発しています。製造ラインや建設現場において、専門用語や危険予知(KY)活動のニュアンスが伝わらず、重大な労災事故に繋がるトラブル事例が報告されています。
さらに、職場外の地域社会における孤立も深刻です。ゴミ出しの分別ルールや深夜の騒音、自治会費の負担などを巡る近隣住民とのトラブルは、当事者の悪意ではなく「言語の壁と事前の生活ガイダンス不足」が引き金となっています。労働力としてだけ迎え入れ、生活者としての統合を怠ってきたツケが、地域コミュニティの分断として顕在化しています。