腰椎分離すべり症は、腰椎の後方部分(椎弓)に亀裂が入って分離し、支えを失った椎体が前方に滑り出すことで発症します。発症初期における代表的なサインは、腰を後ろに反らした瞬間の鋭い痛みや、長時間の立ち仕事による重だるさです。
病状が進行すると、ずれた骨によって脊柱管内の神経根や馬尾神経が圧迫され、下肢への放散痛やしびれが生じます。特に注意すべき兆候が、数百メートル歩くと足が重くしびれて歩けなくなり、少し前屈みで休むと再び歩けるようになる「間歇性跛行(かんけつせいはこう)」です。この状態を「年のせい」と放置すると、神経の変性が進んで排尿・排便障害(膀胱直腸障害)や筋力低下を招き、回復に時間を要することになります。