ネット上のQ&AサイトやSNSでは、「グリルズをつけると自分の歯を削らなければいけないのか」「一生外せなくなるのではないか」といった誤解が散見されます。前述の通り、正規のカスタムグリルズは歯を一切削らず、ワンタッチで着脱可能です。しかし、誤った認識や不適切な使用法によって引き起こされる深刻なリスクが存在することも事実です。
日本歯科医師会や口腔衛生の専門家が指摘する主な危険性は以下の3点に集約されます。
① 歯垢(プラーク)の停滞による虫歯・歯周病の急激な進行
グリルズと歯の隙間には唾液が循環しにくく、細菌が繁殖しやすい密閉空間が生まれます。装着したまま飲食をしたり、糖分を含む清涼飲料水を飲んだりすると、わずか数週間で歯の脱灰(虫歯の初期症状)や重度の歯肉炎を引き起こす恐れがあります。
② 不適合なグリルズによる咬合異常と歯根の損傷
特にネット通販などで流通している「安価な既製品(ワンサイズ)」を自分で曲げて装着するタイプは極めて危険です。歯に不均等な側方圧力がかかり続けることで、健康な歯が動揺(グラグラする)したり、顎関節症や偏頭痛の引き金となるケースが現場の歯科臨床で報告されています。
③ 金属アレルギーと粘膜の機械的刺激
粗悪なニッケルや真鍮を含む安価な合金は、口腔粘膜のただれやアレルギー性口内炎を誘発します。安全性を担保するためには、18Kゴールドや純銀など生体親和性の高い素材を選び、歯科提携の専門店で制作することが大前提となります。