朝の青空に白い月が浮かぶ理由は?方角や満ち欠けの仕組みを徹底解説

朝の青空に白い月が浮かぶ理由は?方角や満ち欠けの仕組みを徹底解説

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多くの人が混同しやすい天文学の疑問に、上弦の月と下弦の月の違いがあります。同じ半月(半円形の月)であっても、空に見える時間帯と方角は正反対です。日々の観測計画を立てる上でも、両者の決定的な差を把握しておく必要があります。

根本的な要因は、月の満ち欠けと公転周期にあります。月は地球の周りを約27.3日かけて一周(公転)しますが、地球自身も太陽の周りを公転しているため、新月から次の新月までの満ち欠けの周期(朔望月)は約29.5日となります。この運動に伴い、天球上を月は1日に約12.2度ずつ東へ移動するため、月の出入り時刻の計算を行うと、月の出と月の入りの時刻は毎日平均約50分ずつ遅れる計算になります。

この約50分のズレの積み重ねが、半月ごとの見え方に劇的な違いをもたらします。違いを視覚的に整理したのが以下の比較表です。

項目上弦の月(じょうげん)下弦の月(かげん)編集部の見解・観察のポイント月の満ち欠けの順序新月から満月へと満ちていく途中(月齢約7)満月から新月へと欠けていく途中(月齢約22)朝に見える半月は例外なく「下弦の月」側に該当する。光っている半円の方角西側(沈むときに弓の弦が上を向く)東側(沈むときに弓の弦が下を向く)朝の南西の空で左半分(東側)が光っていれば下弦の月。昇る時刻(月の出)昼の12時(正午)頃に東から昇る深夜の24時(午前0時)頃に東から昇る毎日約50分遅れるため、実際の出入りは日によって前後。空で最も高くなる時刻(南中)夕方18時頃(南の空)早朝6時頃(南の空)朝6〜8時は下弦の月が最も観測しやすい高度にある。沈む時刻(月の入り)深夜24時頃に西へ沈む昼の12時(正午)頃に西へ沈む上弦の月は朝には既に地平線の下にあり絶対に見えない。肉眼で見えやすい時間帯夕方から夜半前(薄暮の南空)深夜から午前中(朝の南〜西空)朝の通勤時に見える半月は、間違いなく下弦の月である。

ここで疑問になるのが、満月が朝に見えない原因です。満月とは、地球を挟んで太陽と月が一直線に並ぶ状態(離角180度)を指します。太陽が東から昇る瞬間に、満月は真西の地平線へと沈んでしまいます。したがって、完全に日が昇りきった明るい朝の青空に、真ん丸な満月が高々と浮かぶことは天文学の配置上、絶対にあり得ません。朝の空高くに見える月は、必ず満月を過ぎて欠けた月になります。

橋本 菜々子
著者

橋本 菜々子

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。