俳優生活60年を超えてなお、彼は「現場に立ち続けること」にこだわり続ける。主演・助演の枠組みを超え、作品という大きなパズルの重要なピースとして自身を徹底的に機能させる姿勢は、後輩俳優たちにとっても大きな道標となっている。
年齢を重ねるにつれて削ぎ落とされた無駄な力みと、歳月だけがもたらす深み。現場でのたたずまいはどこまでも自然体でありながら、カメラが回った瞬間に放たれるオーラは圧倒的だ。「役を生きる」という言葉を地で行くその姿は、効率やスマートさが求められる現代の表現世界において、泥臭くも神聖な演技の真髄を教え続けている。