「身体に良いものを食べているはずなのに、なぜか胃もたれや背中の重だるさが抜けない」――そんな違和感を覚える背景には、世間一般の健康常識と膵臓の許容量とのズレが存在します。膵臓が分泌する消化酵素のうち、脂肪を分解する「リパーゼ」は、他の消化酵素に比べて予備能が低く、脂質の過剰摂取に対して極めて敏感に反応します。
近年ブームとなった良質なオイル(MCTオイル、エキストラバージンオリーブオイル、えごま油など)やナッツ類、アボカドは、血管や脳の健康には有益ですが、膵臓にとっては「純度の高い脂質」に他なりません。脂質が十二指腸へ流れ込むと、膵臓はフル稼働でリパーゼを分泌し続けなければならず、これが細胞の疲弊や微小な炎症の引き金となります。
膵臓の数値を下げる改善理由は明確です。食事からの脂質流入を抑えることで、膵液の過剰分泌と膵管内の内圧上昇を物理的に防ぎ、自己消化(分泌された酵素が自らの膵組織を傷つける現象)の連鎖を断ち切ることができるからです。まずは「良質な油であっても絶対量を抑える」という発想の転換が、膵臓ケアの第一歩となります。