今回の自民党総裁選および首班指名選挙は、従来の派閥主導型政治からの脱却が強く問われる異例の展開をたどりました。政治資金問題以降、党内ガバナンスへの不信感が高まるなか、勝敗を分けたのは「党員・党友票の獲得力」と「次期衆院選を戦える発信力」という極めて実利的な要素でした。
決選投票において新首相が勝利を手繰り寄せた決定的な理由は、中堅・若手議員による世代交代の要求と、無派閥層の結束にありました。大手全国紙政治部デスクの証言によると、「旧派閥の領袖による締め付けが効かないなか、地方組織で圧倒的な支持を集めた候補に、勝負勘の鋭い議員票が一気に雪崩を打った」と分析されています。就任直後の共同記者会見で見せた「国民の納得と共感なくして改革は進まない」という覚悟の表情は、これまでの密室政治との決別を強烈に印象づけました。