「真夏のジャンボリー」本当の意味とは?湘南乃風『睡蓮花』の謎を解く

「真夏のジャンボリー」本当の意味とは?湘南乃風『睡蓮花』の謎を解く

「真夏のジャンボリー」本当の意味とは?湘南乃風『睡蓮花』の謎を解くについて押さえておきたい 理由を分かりやすく解説いたします。

『睡蓮花』を唯一無二の存在たらしめている最大の要因が、楽曲中盤で突如発生する劇的なテンポチェンジです。曲の前半は、哀愁を帯びたアコースティックギターの音色とともに、SHOCK EYE、REDRICE、若旦那が夏の訪れと切ない情景をゆったりとしたレゲエのリズム(BPM約78)で歌い継ぎます。

静寂を破るようにマイクを握るのが、卓越したハイトーンボイスを持つHAN-KUNです。彼が歌い上げる「あぁ〜真夏のジャンボリー!」という強烈なシャウトをトリガーとして、楽曲は一気に爆発。BPM140の超高速ビートへと跳ね上がります。

この転換の背景にあるのが、トリニダード・トバゴ発祥のカーニバル音楽「SOCA(Soul of Calypso)」の導入です。当時、ジャマイカのダンスホールレゲエだけでなく、カリブ海周辺のパーティミュージックをいち早く日本のメインストリームに持ち込もうとしていたMINMIらの影響やプロデュース的アプローチが結実した結果でした。前半のメロウな叙情性で溜めに溜めた感情のエネルギーを、ソカの疾走感で一気に解き放つ緩急のコントラストこそが、聴く者の心を鷲掴みにする設計の正体です。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。