犬の色の見え方の真相|赤が見えない理由と失敗しないおもちゃ選び

犬の色の見え方の真相|赤が見えない理由と失敗しないおもちゃ選び

犬の色の見え方の真相|赤が見えない理由と失敗しないおもちゃ選びに関する深掘り解説を丁寧に解説いたします。

アジリティ競技のインストラクターや家庭犬ドッグトレーナーの現場指導において、日常的に寄せられるのが「投擲したボールへの追従性のムラ」だ。都内のアジリティクラブで活動する現役指導員は次のように証言する。

「初心者の飼い主さんがよく持参されるのが、ペットショップで目立つ『真っ赤なテニスボール』です。投げた瞬間は勢いよく走っていくのに、ボールが芝生に落ちて静止した途端、犬が急に立ち止まって鼻をクンクンさせながらウロウロし始めます。飼い主さんは『集中力がない』と叱ってしまうのですが、これは完全に人間の過失です。犬からはボールが完全に消えているのです」

SNSや知恵袋などのコミュニティ上でも、「高価な知育玩具の赤いパーツだけ愛犬が無視する」「赤い服を着て呼んでも反応が鈍い気がする」といった投稿が定期的に話題に上る。これらはすべて、色彩のコントラスト差が消失していることが原因だ。

緑の芝生は犬の目には「淡い黄土色〜グレーがかった黄色」に見え、赤いボールは「濃い茶色や暗いグレー」に見える。ボールが動いている間は優れた動体視力によって軌道を追尾できるものの、静止した瞬間に芝生の明度とボールの明度が極めて近くなり、背景に溶け込んでしまう。鼻先の嗅覚に頼らざるを得なくなるのは、視覚的迷彩(カモフラージュ)状態に陥っているためである。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。