日韓両国の世論における認識ギャップも根深い。NHKが実施した各種の外交・安全保障に関する世論調査でも、国民の多くが領土問題の現状に強い関心と懸念を抱いていることが示されている。教科書記述や記念館の設置などをめぐる摩擦は、両国の教育や次世代の意識にも影を落とし続ける。
一方で、東アジアを取り巻く地政学環境はかつてない激変期にある。北朝鮮の核・ミサイル開発の高度化、覇権的な動きを強める中国、そしてロシアとの関係悪化に直面するなかで、日米韓3カ国の安全保障協力の重要性は極限まで高まっている。安全保障上の連携強化が叫ばれる一方で、足元には竹島という解けない楔が打ち込まれたままだ。
現場周辺の海域では、韓国側による海洋調査船の航行や軍事訓練が行われるたびに、海上保安庁の巡視船による警告と外交ルートを通じた抗議が繰り返される。軍事的な偶発的衝突を防ぎつつ、自国の主権をいかに主張し続けるかという極めて高度な外交・防衛上の舵取りが日々続いている。