七海建人が扱う生得術式は「十劃呪法(とおかくじゅほう)」です。これは、対象の長さを線分として捉え、強制的に「7対3」の比率の内分点に弱点を作り出すという非常に強力かつトリッキーな能力。たとえ相手が自身より格上の呪力を誇る強敵であっても、この7:3の比率点を正確に捉えることで致命的なダメージを与えることが可能です。
戦闘において七海が愛用している武器は、呪符が巻かれた頑丈な鈍刀(鉈)です。刃を付けずあえて叩き切るような形状をしており、自身の術式と組み合わせることで堅牢な外皮を持つ呪霊すら容易に両断します。さらに、術式を周囲の物質に適用して一帯を粉砕する拡張術式「瓦落瓦落(がらがら)」を用いれば、広範囲の敵を巻き込む質量攻撃へと昇華させることも可能です。
また、七海の戦闘スタイルを語る上で欠かせないのが、自らに課す「縛り」の存在です。彼は自らの定時(高専の規定勤務時間)を設定し、その時間内は呪力を80〜90%程度に抑制する一方、定時を超えた瞬間に呪力が110〜120%へと跳ね上がる「時間外労働」の縛りを適用しています。ビジネスマン時代の感覚を術式に落とし込んだこの戦術は、極めて七海らしい合理的な戦闘美学として知られています。