東京都大田区池上、日蓮宗の大本山として知られる池上本門寺の門前町に佇む「古民家カフェ蓮月」。その建物は昭和2年(1927年)に建てられた貴重な木造2階建ての古民家です。元々は「蓮月庵」という名の老舗蕎麦屋として長年親しまれていましたが、店主の高齢化などを理由に2014年に惜しまれつつ閉店。一時は建物の取り壊しと売却が現実味を帯びていました。
しかし、「この歴史ある美しい街並みのシンボルを次世代に残したい」と立ち上がったのが、現オーナーを中心とする地域住民や有志たちでした。建物の補修費用を募るために実施されたクラウドファンディングには全国から温かい支援が集まり、古民家カフェ蓮月としての再生プロジェクトが結実。2015年に新たな憩いの場として息を吹き返しました。長い年月を刻んだ太い梁や磨き上げられた柱、当時の職人技が光る建具の数々は、訪れる人々に本物のレトロ建築ならではの重厚感と安らぎを与えています。