片面だけのレリーフ状パーツなら簡易な型取りで足りますが、武器のグリップやフィギュアの手首パーツなど、360度立体的な形状を作るにはおゆまる両面型取りのやり方のマスターが必須です。両面取りで最も恐ろしい失敗は「2面目のおゆまるを被せた瞬間、1面目と熱で溶け合って巨大な塊になってしまう事故」です。
この惨劇を完璧に防ぐ鍵が、離型剤代用メンタムベビーオイルの的確な塗布です。専用のシリコーン離型剤を購入せずとも、家庭にあるメンソレータム(薬用リップクリームでも可)やジョンソンのベビーオイルが驚異的なバリア性能を発揮します。綿棒を使って、1面目のおゆまるの合わせ面全体に薄く均一にオイルを塗り広げます。油膜が分子の接触を遮断するため、どれほど熱い2面目を重ねても絶対に癒着しません。
さらに、上下の型が左右前後にずれるのを防ぐため、1面目が温かいうちに「ダボ穴(位置決め用の凹み)」を対角線上に最低3箇所設けます。綿棒の軸や細いピンセットの柄を5mmほど押し込んで半球状の窪みを作っておくことで、2面目を被せた際に凸部が形成され、レジン注型時に寸分の狂いもなく上下の型が噛み合います。