新湊きっときと市場が他の観光市場と一線を画す決定的な魅力が、隣接する新湊漁港で実施される紅ズワイガニの昼セリ見学です。通常、日本の漁港における魚のセリは未明から早朝にかけて行われるのが一般的ですが、新湊では漁場となる富山湾の「あいがめ」と呼ばれる海底谷が港からわずか数キロと極めて近い場所にあります。そのため、午前中に獲れた魚介をそのまま昼過ぎに持ち帰り、午後一番でセリにかけることが可能なのです。
紅ズワイガニ漁のシーズンである9月から翌年5月にかけて、セリ場の床一面には獲れたてのカニがずらりと並べられ、視界全体が鮮やかな朱色に染まります。午後13時(12時30分頃集合)から響き渡る仲買人たちの独特の威勢のよい掛け声、指を使った符牒のやり取り、カニが次々と競り落とされていくスピード感は、まさに生きている漁港の息吹そのものです。
この昼セリ見学は、安全確保と衛生管理の観点から事前予約制となっています。一般社団法人富山湾しろえび倶楽部や関連観光ポータルサイトを通じてWEB予約を行い、当日は市場内の受付カウンターに集合して案内を受けます。定員が限られており、特にカニ漁解禁直後の秋や春の行楽シーズンは早期に満枠となるケースが多いため、旅行日程が決まり次第、優先して予約を確保することが肝要です。