高橋ひとみの芸能界入りは、演劇界の伝説的巨匠・寺山修司からの直接のスカウトという、極めてドラマチックなプロローグから始まりました。1979年、当時17歳の現役女子高校生だった彼女は、寺山修司主宰の劇団「天井桟敷」の舞台『バルトークの青ひげ公の城』のオーディションを受け、その類いまれなプロポーションと神秘的な顔立ちで寺山の目を一瞬で釘付けにしました。
関係者の回想録や当時のインタビュー資料によると、寺山は彼女の持つ「無垢でありながらどこか退廃的な色香」を絶賛し、すぐさま抜擢を決めたと伝えられています。そして1981年、寺山修司監督の日仏合作映画『上海異人娼館 チャイナ・ドール』に出演。スクリーンに映し出された彼女の姿は、人形のような精緻な顔立ちと大胆な演技が融合し、国内外の映画関係者に強烈な衝撃を与えました。
当時の昔の画像やスチール写真を検証すると、切れ長の美しい瞳、すっきりと通った鼻筋、完璧なフェイスラインが際立っており、ネット上で「CGなしの昭和にこれほどの美人がいたのか」と驚嘆の声が上がるのも当然と言えます。アングラ演劇の濃密な世界観の中で鍛え上げられた表現力こそが、単なるビジュアル先行のアイドル女優とは一線を画す、彼女の強固なキャリアの礎となりました。