男子バレー日本代表2023はなぜ覚醒した?歴史的快挙と躍進の真相を徹底解説

男子バレー日本代表2023はなぜ覚醒した?歴史的快挙と躍進の真相を徹底解説

男子バレー日本代表2023はなぜ覚醒した?歴史的快挙と躍進の真相を徹底解説に関する気になる情報を徹底的にまとめました。要点を確実におさえることができます。

「なぜ2023年の日本男子バレーはここまで強くなったのか」。この疑問の核心には、2017年からコーチを務め、2022年に監督へ就任したフィリップ・ブラン氏による論理的かつ徹底した戦術指導が存在します。

従来の日本代表が頼りがちだった「気合い」や「拾って繋ぐ泥臭さ」といった精神論から完全に脱却し、最新アナリティクスに基づいた「勝つための必然」をコート上に構築しました。ブラン監督が課した戦術的イノベーションは主に3点に集約されます。

第1に、リードブロックの徹底とディフェンスの連動です。相手スパイカーがトスを上げた方向を見てから跳ぶリードブロックを基本とし、ブロックでワンタッチを取るか、あらかじめ決めたコースへボールを誘導してリベロの山本智大選手らが正確にディグ(スパイクレシーブ)を上げるシステムを完成させました。これにより、低身長であっても相手の強打を無力化できる守備網が完成しました。

第2に、「トランジションアタック」におけるパイプ攻撃(後衛中央からの高速バックアタック)の標準装備です。サーブレシーブが乱れた際や、ラリーが続いた場面でも、セッターの関田誠大選手が躊躇なくバックアタックを選択できる戦術眼を共有しました。前衛3枚に後衛1枚を加えた「常に4カ所から同時に攻撃が仕掛けられるプレ律動」を確立したことで、相手ブロッカーは的を絞ることが不可能になりました。

第3に、戦術的ビッグサーバーの育成です。かつて失点を恐れて置きにいっていたジャンプサーブを、リスクを冒してでもコーナー深くに打ち切る指導を徹底。石川選手、西田選手、高橋藍選手のみならず、ミドルブロッカー陣を含めた全員が相手レシーブを崩す強力なサーブを武器にしたことで、ブレイク率(自チームのサーブ時に連続得点する確率)が劇的に跳ね上がりました。

そして戦術以上に大きかったのが、「海外挑戦の日常化によるメンタルの脱・日本基準」です。後述する石川選手や高橋選手のように、世界最高峰のイタリア・セリエAで日常的に世界の怪童たちと鎬を削るメンバーが軸となったことで、「強豪国相手に善戦して満足する」空気は完全に消滅しました。公式会見で選手たちが口を揃えて「メダルを獲るのがターゲット」「勝つ準備はできている」と語った言葉は、強がりではなく確信に満ちた現実の目標となっていたのです。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。