この神社で祀られている主祭神は、あらゆる産業の守護神であり生命の根源たる食を司る宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)である。神社の由緒によれば、創建は飛鳥時代の白雉2年(651年)。1370年以上の歴史を刻んできた計算になるが、神社が大きな転換期を迎えたのは鎌倉時代のことだった。
当時、この地を治めていた鎌倉幕府の代官であり笠間城主の藤原時朝が、この稲荷神社を篤く崇敬。境内の整備に尽力するとともに、自作の和歌や自慢の陣刀を奉納したと伝えられている。武将たちの戦勝祈願と地域統治の祈りが交錯した歴史のドラマ。時朝が築いた信仰の礎が、現代へと脈々と受け継がれているのだ。