ネットの掲示板やSNSでは「学資保険に入ったら元本割れした、入る意味がない」という書き込みが散見されます。しかし、金融工学や保険の契約構造から分析すると、元本割れには明確かつ論理的な2つのカラクリが存在します。
原因1:手厚い医療特約・死亡保障の付帯
子どもの怪我や病気に備えようと、営業担当者に勧められるがまま「子ども医療特約」や「育英年金特約」を上乗せしてしまうケースです。特約にかかる費用は「掛け捨て」の保険料として差し引かれるため、積立部分に回る原資が物理的に減少します。その結果、満期時に受け取る額が支払総額を下回り、結果的に元本割れを引き起こします。現在、公的医療費助成制度が充実している自治体が大半を占めるため、学資保険に医療保障を組み込む行為は資金効率を著しく落とす原因になり得ます。
原因2:途中解約によるペナルティ(解約控除)
家計の急変によって満期前に契約を打ち切る学資保険の途中解約における返戻金の真相は、極めてシビアです。保険契約初期には保険会社の事務手数料や営業人件費などの経費(新契約費)が差し引かれるため、加入後数年以内に解約した場合、支払った保険料の50%〜70%程度しか戻らない事態が珍しくありません。「解約して現金化すれば良い」という安易な見積もりは、致命的な損失を生む契機となります。