1981年、集英社が発行する『週刊少年ジャンプ』で連載がスタートした本作は、当時の漫画表現におけるコペルニクス的転換だった。主人公の坂本耕作が身を寄せることになった大鳥居家で出会った容姿端麗なヒロイン、大鳥居ひばり。だが、ひばりは「男」だった——この大胆なプレミスが、従来のラブコメディの枠組みを根底から揺さぶった。
過剰なスラップスティック描写と緻密に計算されたギャグ漫画のテンポ。それでいてキュートで切ない感情の揺れ動きを同居させた手腕は圧巻の一言に尽きる。性別の境界を軽やかに飛び越えるポップな感性は、当時の読者に強烈なインパクトを与え、後の表現者たちに決定的な道標を示したのだった。