インターネット上の掲示板やビジネスコミュニティにおいて、ダイフクに関して頻繁に見受けられる誤解が「大規模な鉄骨棚やコンベヤを作っているハードウェアメーカー」という認識です。これは同社の実像から大きく乖離しています。
第一の盲点は、同社の売上と利益の源泉が「ハードウェアの鉄骨」ではなく、「超高度な群制御アルゴリズムとデジタルツインソフトウェア」にある点です。数千台の搬送台車やロボットがミリ秒単位の狂いもなく自律走行し、渋滞を回避しながら最適ルートで荷物を届けるシステムは、もはや巨大な情報通信プラットフォームです。東京本社のエンジニアやコンサルタントは、物流機器の選定ではなく、顧客企業のサプライチェーン全体のデータ設計を行っています。
第二の誤解は、「港区芝のオフィスは単なる営業所である」という見方です。ダイフク東京本社の移転の歴史を振り返ると、芝浦ベイエリアのシーバンス時代から一貫して、首都圏における単なる出張所ではなく、グローバル投資家との対話、海外現地法人(北米、欧州、中国、東南アジア)のマネジメント機能を担う「第二のヘッドクォーター」として位置づけられてきました。株式会社ダイフクが港区芝に拠点を構え続ける理由は、羽田空港への迅速なアクセスと、世界水準のビジネス人材を獲得・集約するための極めて意図的な立地戦略によるものです。