芸能界において、歯の喪失や義歯の使用はかつてタブー視されていました。しかし近年、バラエティ番組や自著、YouTubeなどを通じて、部分入れ歯を使用している事実を堂々と明かすタレントが増加しています。
代表的な例として知られるのが、漫才界のレジェンドである西川きよし氏です。若手時代の過酷な劇場出番と全国巡業の合間に虫歯を放置せざるを得ず、20代という若さで多くの歯を失い、早くから部分入れ歯を愛用してきた経緯を数々の番組で語っています。また、ソロキャンプブームを牽引する芸人・ヒロシ氏も、極貧の下積み時代に歯の激痛を我慢し続けた結果、奥歯を失い部分入れ歯になった経験を著書やインタビューで告白しました。M-1グランプリで脚光を浴びた錦鯉の長谷川雅紀氏が、奥歯を多数失った状態から治療を経て義歯や補綴治療で咀嚼機能を取り戻したエピソードも記憶に新しいところです。
一方で、ネット上では「人気若手俳優の〇〇が実は部分入れ歯」「トップアイドルの前歯は取り外し式の義歯ではないか」といった噂が定期的に浮上します。部分入れ歯の芸能人の噂の真相を追跡すると、大半は過密スケジュールの中で行われた短期間の審美治療や、激しいアクション撮影・スポーツによる歯の破折を一時的にカバーするための補綴処置が発端となっています。肉眼でも判別が困難な審美義歯の普及により、「入れ歯=高齢者のもの」という固定観念が完全に覆されているのです。