大統領選の火蓋が切られる中、最大の焦点となっているのがケイコフジモリ出馬の是非と、彼女が率いる右派政党「フエルサ・ポプラル(Fuerza Popular)」の戦略です。2011年、2016年、2026年と3期連続で決選投票まで進みながら惜敗を喫してきたケイコ・フジモリ氏にとって、2026年の父アルベルト・フジモリ元大統領の逝去を経て迎える2026年選挙は、政治生命を懸けた最後の戦いと位置づけられています。
リマ首都圏の保守層や経済界からの強固な支持基盤を誇る一方、地方農村部や先住民族層には根強い「反フジモリ感情(Antifujimorismo)」が依然として立ちはだかります。公の場で見せる彼女の演説スタイルは、従来の強権的な治安回復路線に加え、中道層を取り込むための穏健な経済再建策を打ち出すなど、明確な戦術シフトが見られます。
一方、対抗馬となるペルー大統領候補者一覧には、多彩な顔ぶれが名を連ねています。首都リマの元市長で極右ポピュリストのラファエル・ロペス・アリアガ氏、中道実業家層を代表するセサル・アクーニャ氏、さらには南部アンデス地方で先住民ナショナリズム(エトノカセリスモ)を掲げて過激な支持を集める元軍人アンタウロ・ウマラ氏など、30を超える政党が乱立する極度の分極化が進んでいます。