ラグビーファンの間で「フランス対ニュージーランド」が特別な響きを持つ最大の理由は、ラグビー ワールドカップ 因縁の対決として幾度となく大会の歴史を塗り替えてきた背景にあります。絶対王者として君臨するオールブラックスに対し、恐れを知らずに牙を剥き、歴史的なアップセットを演じてきたのがフランス代表でした。
記憶に刻まれる原点の一つが、1999年ワールドカップ準決勝です。圧倒的有利と目されていたニュージーランドに対し、フランスは後半怒涛の連続トライを奪い、43対31という歴史的大逆転劇を演じました。さらに2007年大会の準々決勝、敵地カーディフでハカの目前数センチまで詰め寄ったフランスが20対18で競り勝った一戦は、今なおラグビー史に残る伝説として語り継がれています。
緻密な戦術と組織力で相手をねじ伏せるニュージーランドと、一度火がつくと誰にも止められない情熱と個人技を発揮するフランス。対照的なカルチャーとプレースタイルが真っ向からぶつかり合うからこそ、この一戦はスタジアムの空気すら変えてしまう引力を放ちます。