かつて源頼朝が幕府を開き、武家文化の基礎を築いたこの地には、特有の格式と風雅な佇まいが今も残る。大正から昭和初期にかけて建築された邸宅や商家をリノベーションした古民家カフェは、現代の喧騒を忘れさせる特別な空間として人気を集める。柱の傷や磨き込まれた廊下、木漏れ日が揺れる日本庭園は、そこに居るだけで心をととのえてくれる。
また、美食家として知られた北大路魯山人がかつて星岡窯を構え、食と器の美を追求した地としても鎌倉は名高い。この精神は現代の和食・日本料理の料理人たちにも色濃く受け継がれている。四季折々の旬材を繊細に出汁で包み込み、卓越した美意識で彩られた一皿は、ミシュランガイドをはじめとする内外のグルメ評価でも高く評価され、世界中の美食家を引き寄せて止まない。