福島県を語る上で欠かせないのが、県内を縦断する2つの山脈が作り出す独自の気候区分だ。西部の「会津」は日本海側の気候に近く、冬は豪雪地帯となり夏は盆地特有の暑さに見舞われる。対して中央の「中通り」は内陸性気候で、年間を通じた気温差が激しい。そして太平洋に面した「浜通り」は海洋性の穏やかな気候で、冬でも比較的温かいのが特徴だ。
このように、同じ県内でありながら車で1時間走れば全く別の季節に飛び込んだかのような錯覚を覚える。例えば、いわき市でシャツ1枚で過ごせる穏やかな春の日に、裏磐梯では真冬並みの防寒着が必要になることも少なくない。この「1県3気候」のダイナミズムこそが、福島を訪れる人々を魅了すると同時に、気象予測を難しくしている最大要因なのだ。