日付変更線とは?越えるとどうなる?ジグザグの理由と覚え方を徹底解説

日付変更線とは?越えるとどうなる?ジグザグの理由と覚え方を徹底解説

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地図上で太平洋を見ると、日付変更線はアリューシャン列島やポリネシアの島々を避けるように大きく蛇行しています。このジグザグな形状の背景には、国家の主権と経済的な実情をめぐる生々しい歴史があります。

象徴的な例が、太平洋に浮かぶ島国キリバスの決断です。1990年代半ばまで、キリバスの領土内を経度180度線が縦断していました。国土の西側(ギルバート諸島)と東側(ライン諸島など)で日付が異なっており、首都が月曜日の営業日であるとき、東側の島々はまだ日曜日の休日という事態が日常化していたのです。週のうち両方の地域で連絡が取れる営業日がわずか4日しかないという行政上の大混乱を解消するため、キリバス政府は1995年に日付変更線を国土の東端へ大きく迂回させました。この措置により、キリバスのライン諸島は「世界で一番早く新しい一日を迎える国(世界最速の初日の出が見られる場所)」として知られるようになりました。

もう一つの代表例がサモア独立国です。サモアはかつて主要な貿易相手だったアメリカとの時差を合わせるため、日付変更線の東側(遅い日付)に位置していました。しかし2000年代以降、主な経済パートナーがオーストラリアやニュージーランド、東アジアへとシフトします。その結果、隣国と日付が丸1日ずれていることが巨額の経済的損失を生むようになり、2011年12月29日の深夜、日付を丸一日スキップして12月31日へジャンプする法改正を行いました。自ら日付変更線を西側へ飛び越え、時間を進めたのです。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。