ドコモが掲げる衛星通信の最大の目玉は、専用アンテナや専用電話機を介さず、ユーザーが普段使っているスマートフォンが直接低軌道衛星と電波をやり取りする「スマホ直接通信」技術です。
ドコモおよびNTTグループは、低軌道(LEO)衛星ベンチャーの米AST SpaceMobile(ASTスペースモバイル)と戦略的業務提携を締結。地上の携帯電話基地局と同様の通信機能を宇宙空間の衛星に持たせることで、山間部、離島、領海内を含む日本全土の「居住地外エリア」をカバーする計画を進めています。
多くのユーザーが最も注目する「いつから使えるのか」という実用化時期について、AST SpaceMobileの商業衛星打ち上げスケジュールおよび総務省の制度整備の進展により、2026年内のプレ商用サービス開始および順次本格展開を目指すロードマップが描かれています。当初は緊急速報メール(ETWS)やテキストメッセージ送受信からスタートし、衛星コンステレーションの充足に伴って音声通話、データ通信へと段階的に拡張される見通しです。
さらにドコモは、米Amazonの低軌道衛星ブロードバンド「Project Kuiper(プロジェクト・カイパー)」とも戦略的協業を発表。こちらは主に山間部や離島の地上基地局とコアネットワークを結ぶバックホール回線として活用され、地上インフラが寸断された場合でも数Gbpsクラスの通信容量を即座に確保するバックボーンとして機能します。