高速道路における重大インシデントが最も集中するのが、インターチェンジ合流部です。現場の交通機動隊関係者や高速道路パトロール隊へのヒアリング調査、さらには大手ドライバーコミュニティやSNSに投稿された生の声からは、法規の無理解が招くリアルな危険が浮かび上がってきます。
「合流レーンの手前でビビッて時速40キロ程度まで減速し、そのまま本線の走行車線へ割り込んでくるサンデードライバーが本当に怖い。大型トラックは急に止まれない」(長距離トラックドライバーの証言)
「加速車線が終わるギリギリまで速度を上げられず、本線側の車が譲ってくれると思い込んで側面に接触しそうになった」(ドライブレコーダー動画への投稿者の声)
こうした危険挙動の根本には、加速車線との違いおよび「合流時の優先関係」に対する重大な勘違いがあります。道路交通法第75条の6(本線車道に入る場合等における他の車両等との関係)では、次のように定められています。
『車両は、本線車道に入ろうとする場合において、当該本線車道を通行する車両があるときは、当該車両の進行を妨げてはならない。』
加速車線から本線車道へ進入する側には「進路妨害禁止(絶対的な本線優先)」が課されています。加速車線は、本線車道を走る車と同じ速度(時速80〜100km/h程度)まで一気に加速し、本線の車列の隙間を見つけてスムーズに同調するための空間です。加速車線内で躊躇してブレーキを踏む行為は、後続車からの追突を誘発するだけでなく、本線側の交通流を麻痺させる極めて危険なミスです。