原宿のアート発信地であるデザインフェスタギャラリーは、なぜ四半世紀以上にもわたり多くのクリエイターを魅了し続けているのでしょうか。その核心にあるのは、既存の美術界が長年維持してきたヒエラルキーに対する痛快なアンチテーゼです。伝統的なギャラリーが課す厳しい出展審査を撤廃し、プロ・アマの垣根はもちろん、絵画、イラスト、立体、ファッション、写真など、オリジナル作品であれば表現手法を一切問いません。
さらに表現者たちを熱狂させる最大の要因が、販売手数料(コミッション)0%という極めて潔いシステムです。一般商業画廊では売上の30〜50%がギャラリー側の取り分となるのが通例ですが、ここでは会期中にどれだけ作品やグッズが売れても、売上金の100%が作家の手元に残ります。この経済的透明性が、駆け出しのクリエイターにとってどれほど心強い支えとなっているかは想像に難くありません。
加えて、原宿という立地がもたらす圧倒的な集客力も見逃せない要素です。一般的な貸し画廊は「わざわざその作家を目当てに来る人」しか訪れませんが、デザインフェスタギャラリーには連日、ふらりと立ち寄る国内外のカルチャーファンやバイヤーが自然流入します。作品を誰かに見せたいと願う人間にとって、これほど開かれたテストマーケティングの場は国内に類を見ません。