受精卵が子宮内膜に着床すると、体内でヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCGホルモン)という特有の物質が分泌され始める。このホルモンが尿中に排泄され、一定の濃度に達したところで判定窓に反応が出る仕組みだ。一般的に市販されている妊娠検査薬は、尿中のhCG濃度が50IU/L以上に達する生理予定日1週間後からの使用を想定して設計されている。
着床直後からhCGホルモンの分泌量は一気に急増するが、排卵日や着床のタイミングには個人差がある。高温期9日目や10日目といったごく初期の段階では、たとえ受精・着床が成立していても尿中の濃度が検出限界に届かず、陰性判定が出ることが珍しくない。フライング検査によって極めて微量のホルモンを捉えられる場合もあるが、それは受精卵の成長速度と尿の濃縮度に大きく依存しているのが実情だ。