インターネット上のコミュニティや知恵袋などで散見される「無印のダイエット食品を食べていたのに太った」という失敗談。その背景には、人間の認知バイアスと商品設計のギャップが深く関わっています。
行動経済学や消費行動心理学において「ヘルシー・ハロー効果(健康的な後光効果)」と呼ばれる現象があります。パッケージに「糖質オフ」「自然素材」「低カロリー」といった肯定的なワードが印字されていると、人間はその食品全体の健康リスクを過小評価し、無意識のうちに摂取量を増やしてしまう傾向があります。無印良品の洗練されたミニマルなパッケージデザインは、まさにこの安心感を増幅させやすい特徴を持っています。
さらに見逃せないのが、糖質制限とカロリー制限の混同です。減量における大原則は「消費カロリー>摂取カロリー」の収支バランスです。いくら糖質がカットされていても、脂質過多によってカロリー収支がプラスに傾けば、体脂肪は確実に増えます。特にナッツ類や焼き菓子系は脂質比率が高いため、「糖質制限には適していても、脂質制限ダイエットには致命傷になる」という構造的矛盾を理解しないまま口に運ぶことこそが、体重増加の主因となっています。