激しい市場変動や予期せぬ組織再編が日常茶飯事となったビジネス環境において、企業が求める人材要件は大きく変化しています。かつて重宝された「言われたことを愚直にやり抜く馬力」以上に、予測不能なアクシデントに直面した際に自律的にメンタルを立て直し、建設的な行動へシフトできる「レジリエンス(精神的回復力)」が重視されるようになりました。
「日々是好日」を座右の銘として掲げる最大のメリットは、まさにこの逆境耐性と認知的柔軟性を自然かつ説得力を持って提示できる点にあります。
心理学における「アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)」やマインドフルネスの領域では、変えられない外部環境や過去の失敗を嘆くエネルギーを断ち切り、今コントロールできる行動に集中する態度を「ラディカル・アクセプタンス(完全なる受容)」と呼びます。「日々是好日」の哲学は、この近代心理学の到達点と驚くほど完全に合致しています。
大手コンサルティングファームやメガベンチャーの採用面接官からは、「予定通りに進まなかったとき、他責にせず状況を面白がりながら次の一手を打てる人材が欲しい」という声が頻繁に聞かれます。面接で日々是好日を語る応募者が高く評価されるのは、「ミスやトラブルを感情的に引きずらず、すべての事象を自身の成長課題として受け止める客観的な視座」を感じさせるからです。