サンリオの歴史を読み解く上で欠かせないのが、1986年にスタートしたファン投票イベント「サンリオキャラクター大賞」です。サンリオキャラクター大賞歴代順位を紐解くと、時代ごとの社会背景やファンの熱狂が如実に浮き彫りになります。
1980年代後半は、まさに80年代サンリオキャラクター図鑑の黄金期でした。第1回(1986年)の覇者はザシキブタ、第2回(1987年)はマロンクリームが王座を獲得。さらに1988年からは「みんなのた坊」が頂点に君臨し、ハローキティ一強ではない、多様なIPがトップを争う白熱した市場が形成されていました。
やがて時代が平成へと移り変わると、90年代サンリオキャラクター人気ランキングには地殻変動が起こります。1991年から1995年にかけては、ポチャッコが破竹の5連覇を達成。スポーツが得意で親しみやすい「男のコキャラクター」の地位を不動のものとしました。さらに1996年にはバッドばつ丸が、サンリオ史上初の「悪役(いたずらっ子)キャラクター」としてグランプリを獲得。従来のファンシー=お行儀が良いという固定観念を打ち破り、サブカルチャー層までファン層を拡大させたのです。
1998年以降はハローキティが前人未到の12連覇を達成し、2000年代以降はポムポムプリンやシナモロールが主役を担うことになりますが、80年代から90年代にかけて築かれた豊かなキャラクターの土壌こそが、現在のサンリオの分厚い資産となっていることは紛れもない事実です。