情報が氾濫するインターネット上には、成吉思汗だるまに関するいくつかの決定的な誤解や思い込みが定着しています。現地で失敗しないために、知っておくべき盲点を整理しておきましょう。
最大の誤解は「本店が一番美味しい」という神話です。「本店こそ至高」と信じ込む旅行者が細い路地に長い列を作りますが、前述の通り仕入れている肉のロットやタレの調合は全店舗共通です。むしろ店舗空間の快適さ、ダクトの吸煙効率、待ち列の環境(冬場の寒風をしのげる店内待合の有無)を考慮すると、4.4店二階亭や5.5店のほうが食事としての総合満足度が高くなるケースも多々あります。「本店の雰囲気を味わうこと」自体を目的にするのでなければ、無理に本店に固執する必要性はありません。
また、野菜の注文システムに関する誤解も少なくありません。だるまでは着席と同時に、基本セットとして野菜(玉ねぎ・長ネギ)が鍋に敷かれますが、これはサービスではなく有料(お通し代わり)のシステムです。野菜のおかわりも有料注文となりますが、羊の脂をたっぷりと吸い込んで飴色に焼けた玉ねぎの甘さは格別で、これを「実質的な主役」と評する常連もいるほどです。
【プロの結論】だるまをおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
札幌には現在、多種多様なジンギスカン店が存在します。ブランド羊肉を一頭買いする新進気鋭の予約制専門店から、アットホームな塩ジンギスカン店まで選択肢が広がる中、どのような人がだるまを選ぶべきなのでしょうか。その明確な判断基準を提示します。
【だるまを心からおすすめできる人】
- 「これぞ札幌」という活気ある大衆酒場のエネルギーを肌で体感したい人
- ニンニクと唐辛子を効かせたパンチのあるタレで、白いご飯やビールを豪快に楽しみたい人
- 深夜のすすきので、待ち時間を厭わず本物の食文化に触れたい人
- 多少の煙や隣席との距離の近さを「旅の風情」として楽しめる人
【他店を検討するか、慎重になるべき人】
- 限られた旅程の中で、1分たりとも並び時間を発生させたくない人(事前予約必須の他店を推奨)
- 静かで落ち着いた空間で、ゆったりと会話を楽しみながら接待や会食を行いたい人
- 羊肉の独特の香り自体が極度に苦手で、完全な無臭・淡白なラム肉のみを求める人
- 小さな子供連れやベビーカー同伴での利用(カウンター席のみのため物理的にハードルが高い)