ここで見落としてはならないのが「キャリーオーバー」という仕組みだ。原材料の段階で使われていた添加物が、最終製品に効果を発揮しない程度に残っている場合、表示義務は免除される。つまり、醤油に使われていた保存料が、その醤油を使った煎餅のパッケージには一切記載されないということだ。
これは合法的な隠蔽とも言える。メーカー側は「安全基準内だ」と主張するが、消費者の知る権利はどこへ行ったのだろうか。アレルギー物質や微量な化学物質に敏感な人々にとって、このグレーゾーンは死活問題だ。原材料表示の「裏の裏」を読む必要性が、今ほど高まっている時代はない。