「自分はただの人見知りなのか、それとも医療機関を受診すべき病気なのか」という判断に迷う人は少なくありません。精神医学の診断基準(DSM-5-TR)において、両者の違いは明確に定義されています。
人見知りは、初対面や慣れない場で一時的な緊張を感じるものの、時間が経てば打ち解けられ、学校や職場などの日常生活に深刻な破綻をきたすことはありません。一方で対人恐怖症(社交不安障害:SAD)は、「他人に悪く思われているのではないか」「恥をかいて軽蔑されるのではないか」という予期不安が強烈で、動悸、発汗、手の震え、思考停止などの身体症状を伴い、通勤・通学や日常業務の継続が困難になります。
以下の症状セルフチェックのうち、複数に当てはまり半年以上続いている場合は、我慢せずに専門医への相談を検討するサインです。
・人前で話すとき、頭が真っ白になり声や手が激しく震える
・他人の視線が自分の欠点を見透かしているように感じて耐えられない
・会食や外食時に、他人から見られているプレッシャーで食事が喉を通らない(会食恐怖)
・恐怖を避けるために大事な予定や仕事のチャンスをキャンセルしてしまう